CERTIFIED PUBLIC PSYCHOLOGIST
公認心理師(国家資格)とは?
心理職初の国家資格としての「公認心理師」・歴史と伝統のある「臨床心理士」
本学の公認心理師カリキュラムでは、少人数で質の高い実習や演習を展開しています。
本学の大学院では、公認心理師・臨床心理士の両受験資格を得ることが可能です。
最終的に公認心理師を目標とするか否かは、学生自身が考え、決定することを尊重しています。
公認心理師
心理職初の国家資格です。
2017年に施行された公認心理師法に基づく国家資格であり、比較的新しい資格といえます。
心理学に関する専門的知識・技術をもって、心理的アセスメントや心理相談、助言等を行います。
大学の学部で一般心理学や医学などの科目を履修し、卒業後、指定された科目を開設する大学院に進むか、省令で定められたプログラムを設けた施設で2年間の実務についた人に、受験資格が与えられます。
- 神戸女学院大学・大学院は、学部(心理学科)、大学院(臨床心理学専攻)ともに、公認心理師養成に対応したカリキュラムを実施しています。
- 公認心理師資格を得るためには、まず公認心理師養成対応の大学で、学部の「要件科目(全25科目)」の単位を修得する必要があります。
- 学部の「要件科目」には、「心理実習」「心理演習」が含まれます。
本学科では公認心理師のカリキュラムの一環として、4年次から「心理演習」「心理実習」を開講します。 - 本学は、少人数制であり、きめ細やかで丁寧な指導を実践するため、3年次の前期末に選考を行います。志望者を募り、それまでの成績と志望理由書、面接などにより、選考された20名程度の学生が受講できます。
「心理演習」「心理実習」の授業風景や授業内容の詳細は、下の授業説明の箇所をご覧下さい。
特に「心理実習」は全5領域をカバーし、充実した内容となっています。
臨床心理士
「公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会」が資格認定している民間資格で、30年以上の歴史があります。
2023年までに、40,479名の「臨床心理士」が認定され、社会的な認知度の高い資格です。
神戸女学院大学大学院は、臨床心理士第1種指定校です。
大学院修士課程修了後、受験資格が得られます。
臨床心理士になるには
本学での公認心理師カリキュラムの流れ
本学での公認心理師カリキュラムおよび授業科目について、みていきましょう。
下に示すように、1年次から、基礎的な知識の習得から応用へ、そして実践的内容へと、段階的に学びを積み上げ、専門性の土台を築いていきます。
公認心理師に必要な科目(学部)
1年次 | 心理学概論/心理学統計法 ※1/発達心理学/心理学研究法 |
2年次 | 比較行動学(学習・言語心理学)/知覚・認知心理学/精神疾患とその治療/感情・人格心理学/心理学実験 ※1/臨床心理学概論/障害者・障害児心理学/人体の構造と機能及び疾病/社会・集団・家族心理学 |
3年次 | 産業・組織心理学/健康・医療心理学/心理的アセスメント(実習を含む)※1/公認心理師の職責/心理学的支援法(実習を含む)※1/司法・犯罪心理学/福祉心理学/神経・生理心理学/教育・学校心理学/関係行政論 |
4年次 | 心理演習(実習を含む)※2/心理実習 ※2 |
※1 先修指定科目あり
※2 先修指定科目あり、かつ履修者選考あり
心理学実験
心理学の実験を自分たちで行い、科学的な研究の方法を学びます。
心理的アセスメント・心理学的支援法
心理的アセスメント
様々な心理査定(性格検査・心理テスト)の理論や実施法、結果の分析法を学びます
心理学的支援法
「ファンタジーグループ」というグループワークの実習場面です
心理学的支援法
多様なワークを通し、他者とのコミュニケーションや自己を見つめる体験を重ねます
心理演習
小グループ形式での模擬事例のロールプレイを通して、
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心理的援助としての基本的応答の技法と
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医療・教育・福祉(子育て支援)領域における支援や多職種連携の実際に触れ、心理職の役割と意義について学びます。
公認心理師資格を有する教員が複数で担当します。
ロールプレイや事例検討を通じて、心理的援助者の基本的技能や多職種連携についての学びを深めます。
課題事例のロールプレイを行い、援助者としての応答技法を身に付けます
ロールプレイ後に、援助者と相談者を体験した学生が感想を出し合い、教員からフィードバックを受けている様子
心理実習
学外実習体験での貴重な学びを確実に身につけるため、アクティブ・ラーニングによる少人数制の事前指導・事後指導を徹底しています。
事前指導では、全5領域(8か所)の実習施設に関して、心理職の職務内容にとどまらず、施設の社会的役割や利用者の方々の特徴やニーズを徹底的に調べ学習します。
現場実習では、現場で活躍されている心理職の先生方との質疑応答などを通して、連携の難しさや日々の工夫、事例検討など、座学では学ぶことのできない、実践的な内容を学びます。
事後指導では、グループでの討論およびプレゼンテーションを通して、自らの問題意識を発展させ、考え、意見を他者に伝える力も育みます。
提携実習先
◆医療・保健領域 |
・大阪大学医学部附属病院 小児科(発達外来) ・兵庫医科大学附属病院(22年度~) ・神戸アドベンチスト病院 緩和ケア病棟 ・西宮市保健所 |
◆教育・福祉領域 | ・西宮市こども未来センター |
◆教育領域 |
・武庫愛の園幼稚園(22年度~) ・立花愛の園幼稚園(22年度~) ・大阪市立南中学校(22年度) ・奈良女子大学附属中等教育学校(23年度) |
◆福祉領域 | ・社会福祉法人 神戸真生塾(児童養護施設) |
◆産業・労働領域 | ・大学院連合メンタルヘルスセンター |
◆司法領域 | ・神戸少年鑑別所 |
「心理実習」実習報告会
心理実習報告会では、1年間の実習における集大成として自分の体験を報告します。次年度の実習生も熱心に聴講し、翌年度の実習に対するイメージを膨らませています。
全員が無事にプログラムを終えることができました。
この授業では、お互いが支えあい、尊重しあう、あたたかな雰囲気が醸成されました。
NEWS LETTER
※タイトルテキストをクリックすると授業科目「心理実習」で作成したNEWS LETTERをご覧になれます。
過去の心理実習NEWS Letter
資格取得者の声
自分らしく、誰かに寄り添えるように
困っている人を放っておけない性格で、公認心理師・臨床心理士を知った時に「これだ!」と思いました。座学は苦手だったので大変でしたが、先生方に相談に乗ってもらえ、勉強の進捗状況も確認してくださるなど、手厚いサポートを受けることができました。一人一人に寄り添うためには生涯学習が必要で、この仕事は大変だと思うこともありますが、色んな人と出会えて充実しています。今後も共感力を高め、様々な人に寄り添っていきたいです。
U.Eさん
Sun Mental Clinic勤務
2013年度卒業(学位)、2016年度修了(博士前期課程)
資格取得までの道のりとやりがい
高校生の頃からぼんやりと心理学を学びたいと思っていました。入学後、心理学を学ぶ中で、多くの分野で心理士が活躍していることを知り、資格取得を目指して勉強しました。先生方には研究だけでなく、自身が興味のある分野や進路についてしっかりと相談できる環境があったことも、心理士として働く今の私の支えになっています。心理職の仕事は相談に来られる方の支援に取り組むだけでなく、私自身発見や学びも多く、とてもやりがいのある仕事だと感じています。
S.Mさん
児童福祉施設 精神科・心療内科クリニック勤務
2017年度卒業