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若佐教授の論文が『臨床心理学 増刊第18号 精神分析はたのしい』に掲載されました

2026年8月に金剛出版より刊行された『臨床心理学 増刊第18号 精神分析はたのしい――人文知との邂逅・民主化の未来』(山崎孝明編)に、本学科の若佐美奈子教授の論文「情緒が開かれていくとき――ナルシシズム的世界から『今,ここで』の世界へ」が掲載されました。
本書は、「精神分析はたのしい」という印象的なタイトルのもと、精神分析とは何かをあらためて問い直すとともに、その臨床の魅力や可能性を、心理療法の実践、人文知との対話、現代社会との接点など、さまざまな角度から考える一冊です。精神分析を専門とする臨床家だけでなく、こころや人間について考えることに関心をもつ幅広い読者に開かれた内容となっています。
若佐教授の論文は、第3部「臨床実践を転回する」の「精神分析的心理療法ケース」に収録されています。長期にわたる心理療法のプロセスを通して、閉ざされた自己の世界にとどまっていたクライエントが、セラピストとの関係のなかで少しずつ自分自身や他者のこころに触れ、「今、ここで」生きられる関係へと開かれていく過程を描いています。心理療法とは、あらかじめ決められた「正しい変化」へと人を導くことではなく、二人のあいだで起きていることに丁寧に目を向けながら、まだ知らなかった自分や他者との関係に出会っていく営みでもあることが伝わる論考です。
臨床心理学や心理療法を学んでいる学生・大学院生にとっても、「人のこころが変わるとはどういうことか」「心理療法家はそのプロセスにどのように立ち会うのか」を考える機会となる一冊です。ぜひ手に取ってご覧ください。

書籍情報
『臨床心理学 増刊第18号 精神分析はたのしい――人文知との邂逅・民主化の未来』
山崎孝明 編/金剛出版/2026年8月刊