CLASS
授業
心理学部の多彩な実習・演習を見てみよう
心理学部では3つの領域から人間の心や行動を理解したり、心の問題の解決を援助するための知識や方法について、体験を通して身につけるため、数多くの演習・実習科目を開講しています。
行動科学領域
PICK UP 01 心理学実験
心理学実験は、心理学の研究を、実験参加者や回答者としてだけではなく実験者や調査者として実際に体験できる、数少ない機会の一つです。
研究をするための準備から、データの分析と結果のレポート作成まで、一通り体験できます。データを通して科学的・論理的に考え、それを文章にまとめるトレーニングになります。
小グループに分かれて先生と学生アシスタントが丁寧に指導するため、実験や調査を楽しみながら、多くの学びを得ることができます。
STUDENT'S VOICE
一つの方法にとらわれない導き方を培う
心理学に基づいた"実験"ができる所に興味を惹かれ受講を決めました。講義では、心理学の基礎知識を用いながらデータ分析を行い、対象となる物事の本質や傾向を捉えていきます。
初めは、数値を扱うことに自信がなく不安もありましたが、グループの皆や先生のサポートのおかげで、より理解を深めていくことができました。今後は、この講義で得た専門的知識や多角的視点を様々な場面で活かしていきたいです。
4年 N.Sさん
PICK UP 02 社会心理学/社会・集団・家族心理学
「社会心理学」では、研究の基礎的考え方、対人認知(人は他者についてどう判断するか)、自己認知(人は自分についてどう認識しているか)、態度(人は他者や商品についてどういうメカニズムで好きになったり嫌いになったりするのか)、対人関係(対人関係の発展)など、主に人の考えや判断について、体験課題や例を交えて分かりやすく説明していきます。
「社会・集団・家族心理学」では、向社会的行動(援助行動を誘発する要因)、ステレオタイプ・偏見・差別(何が原因で起こるか)、集団と個人(他者と作業をするとはかどったり、意見が変わったり・・と個人が集団の中に入るとどう行動が変わるか)、メディアと個人(SNSなどによって個人はどう影響を受けるか)、文化と個人(文化によって個人が受ける影響)、家族(家族の影響力)など、他者とかかわって人の考えなどがどう変わるかについて、動画視聴や体験課題等を通じて理解していきます。
STUDENT'S VOICE
社会心理学の視点から社会や日常生活の問題を学びました
集団での人の行動を学びたく履修しました。授業では、集団での効果、集団思考の落とし穴などを日常のニュースや先生の体験と絡めて学びます。また、先生が学生の意見をフィードバックしてくださる時間があり、多角的に心理学を捉えることができました。授業内容を自分の経験と結びつけることが求められるため、主体性や共感能力が高まったと感じます。
この授業から人の行動には周囲の環境が大きな影響を及ぼしていると気づきました。今後は、良い人間関係を築くために、環境作りにも力を入れたいです。
4年 N.Aさん
臨床心理学領域
PICK UP 01 心理的アセスメント
質問紙法・投影法・発達検査など、臨床現場で実際に用いられている心理検査を教員の指導のもと、学生同士で実施し、その手続きと結果の解釈を学びます。レポート課題に取り組むことで、論理的に自分の考えをまとめる力が身につきます。
さらに、検査を実施する側と、検査を受ける側の両方を体験するため、検査に対する理解をより深めることができます。
また、様々な心理検査を受けることが自己理解に繋がり、就職活動においても役立ちます。
STUDENT'S VOICE
心理検査を通して臨床実践の専門性に触れ、自己理解を深める
心理的アセスメントの授業を、心理臨床現場で用いられる検査の技法を実践的に学びたいという思いから受講しました。心理検査の実施・分析法を学び、受検者と検査者の両立場を経験することで、心理検査を行う側の心構えと技術を学ぶことができ、受検者を経験し自己分析を行うことで自分の性格に気づくことができます。
心理検査を学ぶことを通して、心理職の専門性に触れることができ、自己分析を深めることができました。今後はこの経験を活かし、クライエントに寄り添うカウンセラーとして成長していきたいと考えています。
3年 N.Sさん
PICK UP 02 心理学的支援法
グループワークや心理療法の基本を箱庭療法やカウンセリング実習などを通して体験することで、心理学的支援に大切である他者との相互的な「コミュニケーション力」や「想像力」「創造力」「状況から感じとる力」などをはぐくみます。
これらの力は、支援の場に限らず、社会で広く通用します。少人数のクラスで、教育臨床の実務経験がある教員に学ぶことができるため、より体験的に自己理解・他者理解を深めていくことができます。
STUDENT'S VOICE
心理療法を体験的に学び、自身と深く向き合える授業
公認心理師を目指すうえで必要な科目だったため、この授業を履修しました。この授業では、沢山の心理療法の技法に触れることができ、カウンセラー側とクライエント側の両方の立場を体験できます。それだけでなく、心理療法を通じて自分自身の好きなことや考え方の癖など自分と深く向き合えることが魅力です。
そのため、自己洞察力が身に付けることができました。今後は、自分自身の考え方の癖を踏まえたうえで支援者としての学びを深めていきたいです。
3年 A.Hさん
精神保健・福祉領域
PICK UP 01 ソーシャルワーク演習(専門)Ⅰ
面接場面を想定したロールプレイを実施したり、グループワークとしてSST(ソーシャルスキルトレーニング)を行うなど少人数で行う実践的な講義です。
個別相談援助や集団を対象とした援助、地域を対象とした援助など、幅広い視点から具体的な事例について検討し、対人援助職に必要な価値、知識、技術を習得します。
STUDENT'S VOICE
多様な悩みを抱えた人に寄り添える支援者になりたい
対人援助職に関心があり、この授業を履修しました。この授業は相談者と援助者に分かれて面接の模擬練習を行ったり、様々な事例検討を通し、問題解決に向けた具体的支援についてクラスのメンバーと意見交換をします。そこで、お互いの考え方に触れることで、多様な視点や捉え方を学び合うことができました。将来は、心の病を抱えた人のサポートを行う医療機関に加え、児童にも寄り添える教育機関で働く精神保健福祉士として活躍していきたいです。
3年 O.Yさん
PICK UP 02 ソーシャルワーク実習/ソーシャルワーク実習指導Ⅱ
3年生では学外の施設や医療機関の見学実習を通して現場に触れ、現場実習に向けての準備を行います。4年生からは福祉事業所や医療機関にて合計210時間の実習を行い、毎週クラス内で実習体験の振り返りを行い、学びを深めていきます。
担当教員の紹介はこちらSTUDENT'S VOICE
一人ひとりの希望に寄り添う専門職を目指して
私は大学入学後、精神疾患のある方や生活に困り事がある方のサポートをする「精神保健福祉士」という職業を目指したいと思うようになり、この授業を履修しました。
援助実習では、現場の方々の実際の声や自身の強み・弱みを知ることができました。また、実習指導Ⅱでは、実習経験を仲間や先生と共有し合い、学びを深めることができました。今後はこれらの経験を糧に、幅広い視野を持ちながら、一人ひとりの希望に寄り添えるような支援者を目指します。
4年 F.Sさん
※掲載内容は2024年3月取材時の情報です
関連リンク
神戸女学院大学広報誌「Vistas」掲載記事
- 42号 p.1-2(2022年11月発行)
ポストコロナ時代からのリスタート 「大学生活を取り戻す!」学生たちの姿 - 41号 p.11-12(2022年6月発行)
学生と地域を結ぶ、架け橋になる―地域創りリーダー養成プログラム門戸班― - 37号 p.17(2020年6月発行)
未知の体験から、見識を深める―神戸大学海事科学部の「深江丸」で船舶実習に参加―